西武20000系、かわいい連結器
西武20000系の制御車の前面連結器は、10両編成は一般的な密着連結器ですが、8両編成はカバーが付いていたり、ちょっと変わった形をしていたりします。
写真は20158の前面下部です。普通の密着連結器と連結できるのか疑問の、ちょっと変わった連結器が引っ込んでいます。
西武鉄道特集の鉄道ピクトリアル2002年4月臨時増刊号(通巻716号)掲載の小林尚智『私鉄車両めぐり169 西武鉄道』によると、20000系の制御車は他車よりも270mm長いそうです。このため20151Fは連結器にカバーを付け、20152Fからは伸縮式の連結器とし、普段は引っ込んでいるそうです。
ただし、20151Fと同時期に製造された20101Fにカバーなどは設けられなかったとのこと。私のつたない観察でも、10両編成の20000系制御車の前頭連結器は通常の密着連結器のようです。
なお小林氏の記事によると、8連車でも20152F・20153Fと20154F以降とでは、連結器の形状が異なるそうです。
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カバーが付いた20051の連結器。(8両編成) | 他系列と同じ密着連結器の20008。(10両編成) |
(2009年1月18日20時30分追記) 8連だけ連結器が特殊な理由は、各停で停車する駅に、ホーム長が8連ぎりぎり、かつ、ホームのすぐ前が踏み切りの駅があること、と思われます。上井草駅や椎名町駅の下りホーム方です。
それでなくとも踏み切りギリギリ手前でに停車していたのに、制御車が長くなると、連結器が踏切に突き出し、歩行者が接触する可能性があるのだと思います。尖がっていると、自転車の人が頭をぶつけて大怪我、の可能性もありそうです。引っ込めて、先は丸めておかないと、危険です。
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コメント
上井草駅は何回か通ったことがありますが、ホームが本当に短いです。駅の両端にはやすさんの言うとおり踏切があり、8両編成だと停車位置を間違えたら、電車が踏切に出てしまうので危ないと思います。
だから20000系の連結器をかわいい?ものにするよりも、ホームの長さを少し延長させた方が安全性が向上できるからいいと思います。
でもなんで20000系の制御車は他車よりも長いんでしょうか。長くすることはないと思うのですが。
投稿: ぐぅ | 2009年1月18日 (日) 21時46分
ぐぅさん、こんばんは。
20000系はFSWのアルミ車体で、比較的初期の製作でしょうから、構体製作上の理由があって制御車が長いのかもしれません。
鉄道ピクトリアルNo.716の私鉄車両めぐりに、20000系は「低コストを貫きつつも設計者の意図を満足させた数少ない車両といえる」とあるので、深読みすれば、いろいろ妄想が浮かびますが、...。
ところで、上井草駅の下りホームに停車した下り列車で、先頭車が少しホームより先に出ていたようなので思いつき、追記したのですが、よく考えると、このときは下り側の踏み切りは閉じているので、歩行者が接触する可能性はゼロでした。
事故などの場合は、列車停車中も踏み切りを開けるので、接触の可能性はありますが。
表現を修正しておきます。
投稿: 鈴木やす | 2009年1月19日 (月) 21時39分