2007年10月15日(月)に西武9000系で唯一 抵抗制御で残っていた9108Fが東急車輛へ甲種輸送されました。ためらいつつも、結局 神武寺まで私も行ってしまいましたので、つたない写真を交えてご紹介いたします。
9108Fは2007年10月10日(水)朝には営業運転していたようです(西武鉄道研究室掲示板に"じゅいち"さんが2506レで目撃を投稿)が、11日(木)朝には小手指車両基地の14番線に留置され運用を外れていました。
そして、小手指車両基地からの発送は10月14日(日)の深夜に行われました。駅ホームの発車案内には「貨物」と表示されていました。
上り最終列車が小手指駅を発車した後、23時56分頃に小手指車両基地から小手指駅2番ホームへゆっくりと、E31+E32に牽引された9108Fが入線しました。ホーム先端から10メートルほどのところで一旦停車し、上りホームから線路に降りた駅員さんでしょうか、制服の職員さんがカンテラ(と言っても懐中電灯)で誘導し、出発信号機の直前まで進んでいました。
そして10月15日(月)0時8分に発車、東急車輛に向けた甲種輸送が始まりました。
写真は発車直前の9108Fです。5249レ(池袋 23時26分発・普通 小手指ゆき)が3番ホームに到着しようとしています。
所沢駅6番線で夜を明かした9108Fは、10月15日(月)8時20分頃に所沢駅を発車。E31形電機の重連に牽引されて、まずは新秋津駅へ向かいます。線路端にはコスモスが咲いていました。
こうして見ると、朝の一番忙しい時間帯にゆっくり走る甲種輸送列車は地元住民の方には迷惑かもしれません。
新秋津駅で牽引機はJR貨物のEF210-120に変わりました。まずは新座貨物ターミナル駅へ向け、9時40分に発車。新秋津駅のホームは撮影するファンでにぎわっていましたが、危険行為も見られました。
武蔵野線の電車は来てくれましたが、池袋線の電車は来てくれませんでした、残念。
新座貨物ターミナル駅で折り返した9108Fは、同じEF210-120に牽引され西国分寺駅を9時41分に通過して行きました。
30分ほど前には、EF65-501に牽引されたコンテナ貨物列車も同じ線路を通過していきました。
新鶴見信号所(で正しい?)で牽引する機関車はDE10-1664に変わりました。信号所の、品川方に停車している姿が横須賀線の列車から見えました(12時7分頃)。
甲種輸送は根岸線を経由します。写真は12時56分に山手駅を通過する9108Fです。DE10-1664に牽引され、トンネルへ入っていきます。トンネルの上の住宅が、横浜ならではの洋館だと嬉しかったのですが、どこにでもあるようなお宅で残念でした。贅沢は言えませんが。
山手駅から、後続の列車に乗車し9108Fを追いかけました。逗子駅に13時39分に到着すると、DE10に牽引された9108Fは東急車輛へ向け専用線に歩を進めているところでした。DE10のデッキには係員が乗り、緑色の旗で誘導しているようでした。
京急に乗り、神武寺駅へ向かうと、9108Fが京急線の横に留置されていました。写真は、アメリカ海軍基地の入り口の踏切から撮影した9108Fと、京急逗子線の列車です。DE10の姿は見えませんでした。
なお9月27日に9103Fが西武に戻るときは、踏切から神武寺駅側(この写真を撮影した時の背中側)、到着した9108Fが留置されていた場所とは別の、フェンスで囲まれた所に朝から置かれていました。
金沢八景駅から側線が入り込んでいる東急車輛の構内には、オレンジ色のディーゼル機関車が見えました。15日の深夜にこのディーゼル機関車が神武寺駅へ9108Fを迎えに行き、東急車輛に持ち込んだのかもしれません。
また京急からは東急車輛の構内に、南海のマークを付けた、緑色帯のステンレス製の電車(JR東日本のE233系と側面は似た感じ)が見えました。インターネットで調べたら、8000系と言うようです。
今回は撮影中、邪魔だと怒鳴られたり(コスモスの脇を通過する9108Fを撮ったとき、知らないうちに遠くの後ろに撮影者が出現していた)、ホームで危険な撮影をする人々がいたり、まあ何と言いますか、残念な場面もありました。
甲種輸送で9108Fの形式写真を撮る必要はないわけですから、少々 人が入っても良いではないですか、と思います。鉄道ファンがこんなに撮影していた、というのも一つの記録です。大らかに楽しみたいものだと思います。
また対向列車がやってきた時に備え、撮影位置をシミュレーションしておくのも良いかもしれません。同業他者が多いと、なかなか難しいわけではありますが。
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