鉄道ピクトリアルの「民主党 副代表 衆議院議員 前原誠司氏が語る~」で思ったこと
『鉄道ピクトリアル』誌の2008年1月号(通巻798号)に「民主党 副代表 衆議院議員 前原誠司氏が語る"青春, 鉄道, 政治"」が掲載されていました。前原氏と、宇都宮 浄人氏、鉄道ピクトリアル編集長・今津氏のお三方の対談です。
政治家はある意味、人気商売。マスメディアが特定の政治家をこのように扱うことに、私はそもそも反対です。
鉄道好きのおしゃべり、としてだけ見れば、それなりに楽しい記事でした。
鉄道が大好きな政治家ですから、JR不採用問題を解決していただけるかな、と、皮肉交じりに、希望を書かせていただきます。
国鉄の分割・民営化に反対しJRへ採用されなかった方々(主に国労所属)について、不当労働行為を中央労働委員会は認定しています(不採用問題)が、JRは自らの法的責任を否定し裁判となっています。すでに20年が経っていますが、いまだ解決の目処は立っていないようです(解決とは、しかるべき立場の方が、不当労働行為の被害者に謝罪するということですので、悪しからず)。
とまあ、書かせていただきましたが、JRの労働組合の多くがこの問題を「問題」と認めていません。国鉄の分割・民営化は仕方がなかったことで、それに反対するとは時代遅れの石頭、といった感じ。
JR連合(会社よりの労働組合の上部団体)の京都支部長と親しい前原氏も、同じかもしれません。
中央労働委員会は国鉄の不当労働行為を認定しています。
第三者が組合差別と認めているのですから、被害者は、鉄道員としてそれなりのスキルを持った方だったと思います。
そもそも、国鉄の分割・民営化を受け入れ軟化し、JRに採用された方々は、時流に乗る人たちと言えます。
労働運動が激しかった時代の時流に乗り、労働運動を勘違いし横柄な接客をしていた人たちが国鉄のイメージを低下させ、その結果 生じた分割・民営化の時流に乗って、同じ人たちが軟化しただけ、かもしれません。実際は、色々な方がいたことと思いますが。
とは言え、真剣に労働運動を考え、仕事に励んでいた人たちは自らが変わる必要はありません。結果的に、「石頭」であり「時代遅れ」に見えてしまった、のかもしれません。
無節操に時流に従うだけの職員を採用したあげくが、主流の労働組合に過激派が浸透していると週刊誌に書かれ警察が捜査に入ったJR東日本や、「日勤教育」で精神論に入れ揚げ大事故を起こしたJR西日本なのでしょうか。
国鉄の分割・民営化で、一見 鉄道は元気になりました。
しかし国鉄がためた長期債務の返済はマダマダです。分割・民営化当時は予定になかった、喫煙者からのご援助で少しはマシになったでしょうか。
分割・民営化当時に総理大臣を務めていた自民党の中曽根康弘氏は、総評・社会党の弱体化が分割・民営化の目的だったと、そこかしこで発言しています。
総評・社会党が正義だったとは思いませんが、だからと言って、不採用問題の被害者が総評・社会党の代表だったわけではありません。国家権力が、「敵」の下っ端をいじめて恥ずかしくないのか、と思う次第です。
鉄道を愛する政治家なのですから、このような政治の横暴に怒り、真に素晴らしい鉄道の実現に御尽力いただきたいと思います。
「倫理観の高い」鉄道ファンとしての前原氏のご活躍を楽しみにしております。
追伸
倫理観が高いのだから、地位を利用して趣味活動を行わないでね!
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コメント
今年の春京都に行った時なぜか前原さんの家らしきとこ通りました。岡崎 平安神宮の東寄りから数分のとこです。
私の友人で鶴見101系運転士 新鶴見の釡屋 やってたんですがJRに不採用になり、その後でつらい目にあった人がいます。(-.-;)
投稿: なるさん | 2007年11月24日 (土) 10時57分
労使の信頼関係がないところでドラスティックな構造改革が行われると、泣きを見るのは下っ端ですね。
自殺者も少なくなかったと思います。中間管理職の方が多かったでしょうか?
投稿: 鈴木やす | 2007年11月25日 (日) 08時21分