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2008年6月21日 (土)

蒸気機関車と地球温暖化

蒸気機関車を交通機関として見た場合、熱効率は悪く、地球温暖化を考えれば絶滅は当然な存在です。

しかし蒸気機関車は、人にとって魅力的な機械です。地球温暖化に配慮して動態保存を中止します、とされてしまうと、残りの人生をどう生きればよいのだ、蒸機のない無味乾燥な人生なんて、とお嘆きになる方は多いのでしょうか?

蒸機も好きだけど、北極のシロクマが好きな方も多いはず。

小田急電鉄はグリーン電力証書を購入し、1ヶ月半ほど、新型特急車VSEの運行をグリーン電力でまかなうそうです。

「グリーン石炭」はないでしょうから、蒸機の運行で発生した余分な二酸化炭素を相殺する仕組みがあると良いと思います。

政治家に期待します。

蒸機好きで有名な某政治家さんですが、所属政党の議員紹介のページにも、御自身のサイトにもメールアドレスが記載されていません。困ります。

ブログにトラックバックを送る、も不可。

電話、お手紙、....。

政治家がインターネットを広報手段としてしか考えていない、良い見本です。決して、この人だけ、ではありませんが。

政治家に期待してもムダなので、NPOとか排出権取引の人たちとか、現場の人たちにがんばってもらうべきなのか?

いずれにしても、自分はキーボードを叩くだけです。すみません。

でも、自分の仕事はきちんとやってます。決して、電車を追いかけているだけではありませんので、悪しからず。

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コメント

鈴木様、お久しぶりでございます。E52です。
保存蒸気機関車の運行によるCO2の排出量(一回の運行でせいぜい数t)は、CO2排出量としては大したことないですよ。(小生がきわめて大雑把に計算したところでは、10tのCO2が約2.4MW/h <西武101系電動車4両が1時間に消費する電力>に相当;ちなみに標準型D51の石炭搭載量は8tです。保存蒸気機関車の運行時に後ろで押している電機やディーゼル機関車の方が、はるかに多くCO2を排出しているような予感がしますが。) 将来への問題は、むしろ運転技術やメンテナンス技術の継承でしょう。ボイラは特に、検査が必要ですし。
最近、群馬県の川場村の保存D51や、鳥取県の若桜鉄道に搬入されたC12を圧縮空気で動かすという、(私には)面白い取り組みがなされているようです。つまり、高圧蒸気のかわりに、建設現場などで広く利用されているコンプレッサを利用して圧縮空気を作り、シリンダに送り込んで機関車を動かすというものです。この方式ですと、石炭ボイラや水・蒸気配管のメンテの心配がなく、かつSLの動力機構は(一部とはいえ)使用されているので、動態保存としてはよい方法だと思います。(汽笛や”シュッ、シュッ”という音は出ますが、煙やドレンの蒸気は勿論出ません。煙は何かで擬似的に出しているようです。)伊予鉄道の機関車と比べれば、はるかに”本物”に近いです。

投稿: E52 | 2008年6月21日 (土) 22時35分

追伸
ちなみに2.4MW/hというと、西武101系電動車4両やJRのEF65など(1両)が1時間連続で力行した場合に消費する電力量に匹敵します。

投稿: E52 | 2008年6月21日 (土) 22時39分

E52さん、こんにちは。

2.4MW/h ではなく 2.4MWh でしょうか?

西武101系M車4両の出力 150kW*4*4 = 2.4MW
==> 1時間連続で出力 2.4MWh

電車が1時間連続して定格出力を出すことはまずありません。普通に1時間走ったら、力行するのは多目に見積もって20分としても、0.8MWhです。送電ロスや発電効率をトータル40%とすると、必要なエネルギー量は
0.8MWh/0.4 = 2MWh
となります。

電車のエネルギー効率は90%は行っていると思いますので、2MWhのエネルギーを消費して、普通に1時間走って行う仕事量は0.7MWhです。

一方、蒸機1両が積載しているという石炭8tは、
石炭の単位熱量 7000kcal/kg = 8.1kWh/kg
(1cal=4.18J=1/860Wh)
==> 8.1*8000 = 6.5MWh
蒸機のエネルギー効率は10%ほどだったと思いますので、蒸機が炭水車の石炭をすべて使って(6.5MWhのエネルギーで)可能な仕事量は、0.7MWhとなります。

ということで、非常に大雑把ですが、蒸機1両が石炭8tを使って行う仕事量と、N101系M車4両が普通に1時間走った場合に行う仕事量はほぼ同じですが、必要なエネルギーは、蒸機6.5MWhに対し、電車は2MWhと、蒸機の1/3という、小さいエネルギーで済みます。

電車のエネルギー源の電力は、原子力や太陽光・風力もあります。二酸化炭素の排出量という点で見れば、電車は蒸機よりさらに小さくなると思います。

いかがでしょうか?

もっと極端なことを言えば、一方はお遊びで6.5MWhのエネルギーを"浪費"し、もう一方は生活のために2MWhのエネルギーを使用しているわけです。

蒸機の動態保存の運転で発生した二酸化炭素の排出量を、乗客一人当たりに換算し、それだけの二酸化炭素排出量を相殺するために何が必要か、乗車したらもらえるパンフレットに書いておくだけでも良いかな、と思ったりもいたしました。5km先の映画館に、車で行かずに電車で行くと、CO2排出量がNg削減できます、とかだったら、鉄道会社も悪い気はしない、のでは?

投稿: 鈴木やす | 2008年6月22日 (日) 08時50分

鈴木様のおっしゃる論旨は、全く正論だと私も思います。エネルギー効率を考えたら、蒸気はN101にはかないません。また、地球温暖化の視点から言えば、事実、産業革命で蒸気機関が発明されてから、地球温暖化が加速されてしまったわけですから、衆人の眼前で石炭を燃やして煙突から黒い煙を出している蒸気機関車は、間違いなく地球温暖化の犯人(のひとつ)といわれても、反論は難しいでしょう。(そうなると、銭湯も犯人になりますか?)問題は、蒸気機関車の運転を産業歴史遺産として特別扱いして良いものか否か、でしょう。(ちなみに最近の客寄せパンダ的蒸気運転は、私個人は快く思っておりません。)せめて、お客さんに、”これが元祖、大気汚染なんだよ”という歴史的事実を理解してもらい、現代の身近な日常生活上で消費されているエネルギー量と比較するのは良い事だと思います。
(コピー用紙などを日常バシバシ無駄遣いしている人間がこんな発言をしているのに、自分ながらあきれます。)

投稿: E52 | 2008年6月22日 (日) 11時08分

E52さん、こんばんは。

私は蒸機の動態保存に反対しているわけではありませんので、その点はご理解ください。

蒸機の動態保存で排出される二酸化炭素など高が知れていると思っています。ただ折角 有名な政治家がSLファンとして有名ですから、、「"これが元祖、大気汚染なんだよ"」的なアプローチがあっても良いのでは、と思った次第です。

また、「有名な政治家」は軍隊を保有したい人のようですし、こういうところで恩を売っておけば、優秀な日本人を人殺しの練習で無為に過ごさせる(自衛隊の演習)のではなく、もっと生産的な活動に従事していただく世の中を目指していただけるのでは、といったスケベ心もあります、です。

投稿: 鈴木やす | 2008年6月22日 (日) 18時29分

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