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2009年9月18日 (金)

鉄道などの労働組合を巡る話題をまとめて

西武鉄道に労働組合が存在するか、しばらく前に当ブログのコメントで話題になりましたが、(リンク先はPDFファイル)同社の有価証券報告書(第154期)によると、労働組合として「西武鉄道従業員組合」が存在するそうです。2969名が加入しているとのことですから、組織率は90%ほどです。

Googleで検索すると、闘わない労組、現金横領で不当に降格された社員を支援しない、などと書かれています。

経営陣が有価証券報告書の虚偽記載をしてしまうような緊張感のない(または余計な緊張感がありすぎ?)会社だったことは事実ですから、実際、闘っていなかったのでしょう。

ところで9月18日の朝日新聞(朝刊)・埼玉西部版に、遺失物の現金を横領した疑いで川越警察署が本川越駅の男性駅員を逮捕したと書かれていました。窃盗容疑で逮捕された女性駅員と共謀していた、との容疑。

女性駅員は盗んだことを認め、今回 逮捕された駅員に渡したと供述しているそうですが、男性駅員は否定しているそうです。

いろいろあるようです。

お二人は労組に加入していたのか?

2009年9月18日、社民党の辻元 清美氏が国土交通省の副大臣に決定と報じられています。

国鉄がJRになるときに、反対する国労(国鉄労働組合)などの組合員が不当にJRへ採用されなかった、ということで裁判になっています。

2009年3月25日に東京地方裁判所が国労の主張を認める判決を出していますが、原告・被告双方が上告し確定とはなっていません。

辻元氏の副大臣就任で、政府が当時の不当労働行為を認める形でこの問題の決着がつくのかも、と期待しております。

そして、信濃川から大量の水を違法に取水していたJR東日本。

いまだに首都圏の駅構内にこの件を謝罪する掲示はありませんが(私は知らない)、ウェッブサイトのトップページには謝罪へのリンクがあります。

同社幹部が地元自治体へ謝罪にまだ訪れない、としばらく前の『週刊金曜日』でしたでしょうか、書かれていました。

経営者の皆様におかれましては、耳の痛い話も労組などから仕入れて、真摯に会社経営に努めていただきたいと思う次第です。

そして、日本航空。

経営危機が報じられていますが、山崎 豊子著『沈まぬ太陽』で描かれたように、陰険な組合潰しを行ったのが日本航空。客室乗務員の私生活を調査していた、のは日航の、労働組合。

汚い手を使って培養した御用組合がまだ居残っているのか不明ですが、リストラに応じてくれるでしょうか?

最後に、東京メトロ。

千川駅で屋根から煙が上がるという車両故障があった数日後、乗務する列車を待っている様子の乗務員さんにこの事故の原因を尋ねると、知らない、とのことでした。また起きるのかもしれないのですか、という私の問いには無言でした。

同社の労組がどうなのか私は知りませんが、...。

労働組合は多ければ多いほど良いわけでも、存在するだけで良いものでも、なければ良いものでもありません。

自らの存在意義を常に正しく自覚し、組合員だけでなく社会全体を考えた存在であっていただきたいと思う次第です。

八王子のスーパーでアルバイトの女子高生などが射殺された事件に関連し、時効の撤廃を求める人の活動をテレビで見ました。被害者の友人だった、とのことです。

殺人をそれほど重大と思うのであれば、アフガニスタンやイラク、ソマリアなど、多くの国々で無実の人々が殺されていることにも思いを馳せてほしいと感じました。我々は、現地の民間人を誤って殺しているアメリカ合州国を主体とする先進国の一員です。

私は時効に反対はしません。


(2009年9月19日 青字部分を追記)

ソマリアでアメリカは人殺しをしていないと思いますが。海賊対策にしか目がいかず、ソマリアに暮らす人々の平和・安全に心を配らない日本は、現地の人々を見殺ししているに等しいと私は感じます。

そして、憎しみを断ち切ることを拒否する、現在の日本の風潮に私は馴染めません。(2009年9月19日 20時追記)


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コメント

 組合に関する詳細な情報、参考になりました。多謝です。組合の可否、それがあることの是非は一概に言えないことは当然だし、利用する側にとっては安全で正確であってくれればよいわけです。西武の場合、武蔵野と旧西武が合併をし、経営は箱根土地の堤財閥が政治力を発揮して独占したように、成立や変遷においてかなり特殊なものがあるので、組合もまた存在するとしても、名ばかり組合、とは言いませんが、一般とはかなり性格が異なるような気がします。
 その昔、まだ武蔵野鉄道と旧西武鉄道時代、両者(社)はとても仲が悪く、両者の接する所沢では、双方の駅員がしばしばケンカをしたほどだったとのこと。そんなことから、一時期、互いに相手の切符を売るのを拒否したことさえあったといいます。伝説と化した古い話で、大げさになった部分もあるでしょうが、西武の成り立ちの複雑さ、これを束ねるためには強権が必要で、あとあとまでそれをひきずった、そんな中における組合の性格というものが推し量られます。

投稿: 縁有外史 | 2009年9月19日 (土) 06時21分

縁有外史さん、こんばんは。

旧西武鉄道時代は労働争議もあったようですね。Googleで検索したら出てきました。

池袋線に女性乗務員が出ないのは、旧西武・武蔵野の確執が原因ではないでしょうが、新宿線だけだと、現業勤務の女性の皆さんの士気に悪影響はないでしょうか?

投稿: 鈴木やす | 2009年9月19日 (土) 21時28分

時効について補足。

時効がなくなると捜査を警察にお願いできる、悪く言えばお任せ続けられる利点があります。

事実を知りたい、犯人に謝罪させたいという思いは当然です。でもその思いを昇華できないものかな、と思います。

人を殺したのに罰せられないのはズルイ、というのも違うと思います。

いずれにしても、この事件の時効はまだですから、犯人が捕まることを願います。

投稿: 鈴木やす | 2009年9月19日 (土) 21時40分

初めまして。
調べ物をしていて、個々に辿り着きまして。

この記事から時間が過ぎましたが、先日、“時効の廃止”が施行されました。

私から見て、遺族の事を考えると、手を付けられないし、それがもどかしく思うし、難しい話です。

ただ、ここで、
“アフガニスタンやイラク、ソマリアなど、多くの国々で無実の人々が殺されていること”
……を、持ち出すのは、如何なものか……と、感じますが。

日本人でも、ソマリア人でも、同じ“人の命”でしょう?

その事を、遺族の方が聞いたら、
“俺たちの家族の命は、ソマリア人よりも軽いのか!”
……と、殴られるのが、オチです。

アメリカの“権力による、殺人”は悪くて、“個人による、殺人”は悪くは無い……そう聞こえるし、新たな反感=憎しみを生むだけなのでは?……と、感じますが。

別に、“アメリカ支持”では無いけれど、“憎しみを断ち切るべき”と言いながら、どこか上辺だけ見て物事を決めつけて、新たに“憎しみ”を生み出しかねない言動をする……どこか、矛盾を感じます。

“人権”と言いながら、“人の、心の弱さ”への配慮が無い。
その上、それ以外の話を見ていると、鈴木さんの“物の見方”には、何処か無神経さを感じる。

そこに、“アメリカ的な、権力者”と重なるものを見て取る辺り、どうしても“限界”を感じてしまう。

それで、本当に“人権”を守れるのですか?

そこが、正直に言って、引っかかります。

投稿: Masaya | 2010年6月28日 (月) 12時04分

ソマリア人の命は、日本の犯罪被害者の命と同じように重いものです。

日本の犯罪被害者の命は、ソマリア人の命と同様に重いものです。

投稿: 鈴木やす | 2010年6月28日 (月) 22時57分

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