2016年8月22日(月)はたまたま休みを取っていたので、台風9号に襲撃された西武池袋線を体感できました。水たまりに突っ込み動けなくなった列車に乗り合わせるという、得難い体験もありました。
それでは順を追って。
早朝 6時ころは、雨は降っていましたが強くはなく、西武池袋線は平常運転でした。
午前10時前の池袋駅界隈の雨はかなり強かったです。しかし西武池袋線は基本的に平常運転。
写真は、石神井公園駅へ10時17分に到着する東急4103Fの6706レ、雨はかなり強かったですが時刻表通りの運転。
2016年8月22日、石神井公園
東急4103Fの武蔵小杉ゆき各停6706レ。
強い雨の中をついて到着する東急5153Fの上り各停 6810レ。定時運転の元町・中華街ゆきでした。風は非常に強い、というほどではなかったです。
2016年8月22日、石神井公園、東急5153Fの6810レ。
快速急行の1802レ。3分ほど遅れて、元町・中華街ゆきが所定ですが、渋谷ゆきで発車しました。
2016年8月22日 10時45分頃、石神井公園
メトロ10036Fの渋谷ゆき1802レ。
石神井公園駅から、2分ほど遅れの1701レに乗車し、所沢駅へ移動。所沢駅には4分ほどの遅れ。所沢駅の手前で、信号の関係で遅れが増えましたが、最高100km/hほどで強い雨の中を快走していました。
所沢駅到着直前に、小手指からは各停で運転と車内放送がありました。
2016年8月22日 11時10分頃、所沢
発車した渋谷ゆき1701レのメトロ10030F。
11時15分頃に発車した9103Fの急行 飯能ゆき2129レ、これに乗車していれば午後はゆっくりお酒を飲みながら、自宅でブログを更新できたかも(自宅付近も水にあふれてた可能性はあり・後述)。
2016年8月22日 11時15分頃、所沢、発車した9103Fの2129レ。
この後は、6106Fの4303レが6分ほど遅れて11時23分に到着すると、下り列車は途絶えました、秋津駅付近で冠水していたようです。
しかし上り列車は着発が続きました。11時29分に10105Fの22レ(6分遅れ)、11時39分に渋谷ゆき1804レ(9分遅れ)など。
ただしこの間にやって来た、6153Fの6514レは、所沢駅へ11時31分に到着するとしばらく停車し、発車は11時37分。22レ発車直後辺りが、雨は一番 強かったかもしれません。
2016年8月22日、所沢、11時29分に発車した10105Fの22レ。
2016年8月22日、所沢、11時39分に発車した6105Fの1804レ。
1804レの後は、2077Fの5104レは6分遅れ、20108Fの2132レも5分遅れで、発車。
下り列車は、ようやく11時46分に2463F+2079Fの2131レが到着。22分遅れ。すぐに発車。
私はこの列車に乗車したのですが、速度規制がかかり最高時速60kmほどで走行。11時58分に到着した狭山ヶ丘駅の手前では水たまりを突っ切ったような、ジャジャジャーという音が床下から聞こえました。
武蔵藤沢駅は25分遅れの11時59分に発車。自衛隊基地内の直線区間で、線路が少し落ち込むところがありますが冠水しておらず、これなら元加治まで帰れるとちょっとガッカリしたら、稲荷山公園駅手前のカーブ区間の線路上は水たまり、運転士さんは徐行したまま列車を進めたらATSの警報音が鳴り列車は停止。
下の写真は停止直前の辺りです。
2016年8月22日 12時3分頃、武蔵藤沢~稲荷山公園駅間
2131レの客室内から。
水かさは増し、レールは完全に水の下。稲荷山公園駅を発車した直後の4108レでしょうか、32105F+38109Fも立ち往生しているのが見えました。
2016年8月22日 12時16分頃、武蔵藤沢~稲荷山公園駅間
2131レの客室内から。
12時25分に、上り列車は退行運転で稲荷山公園駅のホームへ戻りました。
2016年8月22日 12時25分頃、武蔵藤沢~稲荷山公園駅間
2131レの客室内から。
12時半すぎに稲荷山公園駅から、監督者らしき社員さんが水の中を、時に腰までつかりながら歩いて2131レに到着。
13時ころには雨は一段落。ただしその後も、時に雨が強くなることはありました。
武蔵藤沢駅方からも応援の社員さんが来たようで、13時ころには、私が見た限り監督者さんを含め計3名の応援社員さんが車内で対応されていました。
13時20分頃に、男性の老人を運転台の乗務員扉から降ろし、社員2名付き添いで稲荷山公園駅へ歩いて向かわせていました、その男性の希望。危険なので傘の使用は遠慮してもらってました。
また若い男性のトイレ希望があり、中間運転台から外に出てもらって、用を足してもらったようです。モーター点検蓋を開けての用足しは却下。
2016年8月22日 13時25分頃、武蔵藤沢~稲荷山公園駅間
2131レの客室内から。
13時40分頃に中年女性1名、その後も男性老人1名が、稲荷山公園駅へ社員さん付き添いで歩いて行きました。
13時40分頃には上り線の水は完全に引いてきて、車両の周りの枯れ草などを撤去し、14時ころからは2131レの起動試験・ブレーキ試験を実施、14時16分に発車、18分に稲荷山公園駅のホームへ据え付けとなりました。
2016年8月22日 14時16分頃、武蔵藤沢~稲荷山公園駅間
稲荷山公園駅へ向かう2131レの客室内から。
到着して30分ほどすると、停電するので車内から出てほしいと車内放送がありました。武蔵藤沢~稲荷山公園駅間の線路補修のため停電する、とのこと。
当初は、上り列車の32105Fだけ休憩所として開放すると案内がありましたが、その後、下り列車の2463Fも休憩所となりました。
女子高生も立ち往生していましたが、運転再開の時にはいなかったと思います。
2016年8月22日 15時頃、稲荷山公園駅
休憩所として開放された32015F(手前)と立ち入り禁止の38109Fと談笑する女子高生と強い雨。
2016年8月22日 15時45分頃、稲荷山公園駅
休憩所として開放された2463F(奥)と立ち入り禁止の2079F。
16時ころの、稲荷山公園駅の上り方では線路上で何やら作業していました。後でお聞きしたら道床のバラストを補充したということでしたが、水を含んだ路盤が痛みやすくなり列車を走らせたくなかったという思いもあったと想像しております。
停電云々は、少ない乗客を10両編成にバラけておいとくと管理が大変なので、2+8連を奇貨とし、2連へ乗客をまとめるための方便(嘘)な気もしてます。
2016年8月22日 16時45分頃、稲荷山公園駅、上り方の線路で作業中。
17時ころには雨もほぼ止み、列車を走らせられる状況となり、2463F+2079Fは安全点検列車として、16時59分に回送で発車、飯能へ向かいました。非常にゆっくりした走りでした。
32105F+38109Fも17時1分に回送列車として上り方へ発車。
2016年8月22日 16時59分頃、稲荷山公園
発車スタンバイの2463F+2079F(右)。
2016年8月22日 17時1分頃、稲荷山公園~入間市
安全点検でゆっくり走る2079F+2463Fの下り回送列車。
そして17時51分、9103Fの急行 池袋ゆきが稲荷山公園駅へ到着。
駅の放送では、入間市始発・8両編成、でした。
2016年8月22日 17時51分頃、稲荷山公園
9103Fの2136レ?(約6時間遅れ)。
17時53分にはメトロ10030F上り回送(25S)が通過。
下りの、運転再開列車は2087Fの各停 飯能ゆき。5113レだったようなので、6時間遅れとなります。
入間市 17:56, 20152F急行 池袋ゆき。
長らくお付き合いした2463F+2079Fは、元加治駅18時3分通過の上り回送列車で都会へ戻って行きました。
元加治駅基準で21時ころには、特急列車は運休でしたが、一般列車は正常運転に戻っていたようです。
大雨の時の西武鉄道の運転規定はよく分かりませんが、立ち往生した2131レの運転の様子を見ている限り、とりあえず立ち往生するまで運転する、に見えました。
現場では腰まで水につかった監督者さんや、雨合羽が薄汚れた保線社員さんも見かけましたので、今後は、立ち往生する前に列車の運転を自粛した方が良いように思いました。
台風が原因ですし、早めの運転見合わせも乗客の理解は得られると思うのです。何があっても走り続ける西武線、JRとは違う、沿線住民の誇り?かもしれませんが、無理のし過ぎは良くない(強い雨の中 疾走する電車は大好きなので少しだけ無理してほしいですが)。
運転自粛を適切に判断できるよう、沿線の気象観測網の充実も必要と思います。今回のあの場所が冠水するとは、私は想像していませんでした。
今回の台風では、新宿線でも冠水で立ち往生があったほか、多摩湖線は法面崩壊に列車が遭遇、池袋線・東久留米~清瀬間でも下り線の築堤法面に異状が出て徐行区間が設定されたようです。
なお、18時頃に自宅付近を歩いていたら、歩道が壊れていました。暗渠の蓋が、1枚は下に落ち、1枚は行方不明。
12時半頃に自宅付近へ避難勧告が入間市から出ていましたし、列車の立ち往生がなくとも、私はいろいろ大変になっていたかもしれません。
台風が来るときは、不要な外出は控えるが賢明ですね。
2016年8月22日 18時頃、埼玉県入間市野田
壊れた歩道。24日もこの状態。
JRなどは異常時対策として、窓を開閉可能にしたり集電装置の予備を作ったりしていますが、今後は、車内で用を足すための床の穴、もあると良いかもしれません。
その穴から床上浸水すると困るのですが、穴がなくともそういう場合は側扉から水が浸入するかもしれませんし。
当日、2131レの乗務員さん等にインタビューはしておりません。
当エントリー公開後は西武鉄道に自己申告いたしますので、念のため。
(以下は8月30日 21時15分追記)本エントリーを公開後に西武鉄道へ自己申告したところ、2131レ立ち往生の「ATSの警報音が鳴り列車は停止」と私が表現した状況について、猛烈な降雨で短時間に線路が冠水状態になった他の列車の防護発報を受信し2131レは停止した、2131レの車両自体が冠水箇所に進入したわけではない、という内容の返信を、8月29日にメールでいただきました。
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